国内株式投資

自己資本比率とは?貸借対照表の見方を初心者向けに調べた話

こんにちは、まゆです。経理の仕事をしているので、貸借対照表は毎日のように見ています。でも、投資の目線で見ると、また新しい発見がありました。

株を選ぶときに気になる「会社の安定性」は、貸借対照表の数字から、ある程度つかむことができます。

今回は、自己資本比率と貸借対照表の基本を、やさしく整理します。個別の銘柄をおすすめするものではなく、見方の紹介としてお読みください。

貸借対照表は「会社のお金の状態」を表す

貸借対照表(バランスシート)は、決算日時点で、会社がどんな資産を持ち、どんな形でお金を集めたかを表す表です。

バランスをとる天秤
左側(資産) 右側(負債と純資産)
現金、売掛金、在庫、建物、土地など 借入金、買掛金などの負債 / 株主から集めたお金や利益の蓄積(純資産)

左右の合計は、必ず同じ金額になります。「バランス」シートと呼ばれる理由です。

自己資本比率の計算方法

自己資本比率は、会社の総資産のうち、返さなくていいお金がどのくらいの割合かを表します。計算式は次のとおりです。

項目 計算方法
自己資本比率 自己資本(純資産)÷ 総資産 × 100

「自己資本」は、借金ではなく、株主が出したお金や、会社がためた利益などです。借入金のように返す必要がありません。

仮の数字で比べてみる

会社Xと会社Yを比べてみます。数字は説明のための仮のものです。

総資産 純資産(自己資本) 自己資本比率
会社X 100億円 60億円 60%
会社Y 100億円 15億円 15%

会社Xは、資産の6割が返さなくてよいお金でまかなわれています。会社Yは、借入などへの依存度が高いと言えます。

数字の「目安」はあるの?

自己資本比率が高いほど、一般に財務が安定していると見られます。ただ、「何%以上なら安心」と決まった基準はありません。

業種によって、適正な水準は大きく違います。たとえば、銀行や不動産業のように、借入を前提にした事業では、低めになる傾向があります。

同じ業種の他社と見比べたり、同じ会社の数年分の変化を見たりすると、数字の意味がつかみやすくなります。

高ければ高いほどいい、とは限らない

自己資本比率が高い会社は、倒産しにくいとされます。しかし、資金を事業の成長に使わず、ためこみすぎているケースもあります。

借入をうまく使って、事業を拡大する会社もあります。比率が低いからといって、すぐに問題があるとは言い切れません。

安定性だけでなく、成長性や収益性もあわせて見ることが大切です。収益性は、ROEとは?計算方法で説明しています。

決算書のどこで見られる?

上場企業の決算情報は、「決算短信」の中で確認できます。貸借対照表のページに、自己資本比率が載っていることが多いです。

決算短信の読み方は、決算短信の読み方(TDnetとEDINET)の記事で整理しています。

貸借対照表を見るときの、最初の3ステップ

貸借対照表は、数字が多くて身構えてしまいますが、見る順番を決めておくと、気持ちが楽になります。

  • まず、総資産と純資産の2つの合計額を見る
  • 次に、負債のうち「有利子負債(利息がつく借入)」がどのくらいかを見る
  • 最後に、前の期と比べて、大きく変わった項目がないかを見る

私も経理の仕事で、最初はこの3つだけを見ていました。それだけでも、会社の全体像がつかめます。数字に慣れてきたら、少しずつ項目を増やしてください。

業種ごとの特徴も知っておくと、数字の意味がより深くわかるようになります。たとえば、製造業は在庫や設備が多く、サービス業は人件費が中心になります。同じ業種の会社を見比べると、特徴がつかみやすいです。

数字の良し悪しを判断するときは、一つの数字ではなく、複数の数字と、数年間の推移を見るようにしています。

ほかの指標とあわせて見る

財務の安定性を見るときは、自己資本比率のほかに、次の数字もあわせて確認します。

  • 流動比率(短期の支払い能力)
  • 有利子負債(利息のつく借入金の額)
  • 営業キャッシュフロー(本業で現金を稼げているか)

数字を組み合わせると、会社の姿が立体的に見えてきます。PBRとの関係は、PER・PBRの見方やEPS・BPSとは?も役立ちます。

よくある疑問

Q:自己資本比率は、何%あれば安全ですか?

A:決まった基準はありません。業種によって適正な水準が違うため、同じ業種の会社と比べて見るのがおすすめです。

Q:自己資本比率が低いと、投資してはいけませんか?

A:一概には言えません。借入を活用して成長している会社もあります。ほかの指標とあわせて、ご自身で判断してください。

Q:自己資本比率はどこで調べられますか?

A:決算短信の貸借対照表のページや、証券会社の企業情報ページで確認できます。

まとめ

自己資本比率は、自己資本(純資産)÷総資産×100で求めます。

高いほど財務が安定していると見られますが、業種や会社の戦略によって、適正な水準は変わります。

ほかの指標とあわせて、ご自身で判断してください。

あわせて読みたい記事もまとめておきます。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買や投資判断を推奨するものではありません。投資は必ずご自身の判断と責任において行ってください。

-国内株式投資