こんにちは、まゆです。
息子が2歳のとき、肺炎で1週間ほど入院したことがあります。そのとき病院の窓口で「高額療養費制度は使いますか?」と聞かれ、恥ずかしながら制度の名前しか知らなかった自分に気づきました。
結論から言うと、高額療養費制度は、1か月の医療費の自己負担が一定の上限を超えたときに、超えた分が払い戻される公的な仕組みです。この制度を知ってから、民間の医療保険に何を求めるかを考え直すことができました。
高額療養費制度とは?
日本では、健康保険に加入していれば、病院の窓口で払う医療費は原則1〜3割です。それでも入院や手術で医療費が高くなると、自己負担もかなりの金額になります。
高額療養費制度は、同じ月(1日から末日まで)にかかった自己負担額が、年齢や所得に応じた上限額を超えた場合に、その超えた分を払い戻してくれる制度です。会社員なら勤務先の健康保険、自営業なら国民健康保険から支給されます。
自己負担の上限額の目安

69歳以下の人の上限額は、所得の区分によって次のように決まっています(厚生労働省の案内に基づく2025年時点の区分)。
| 所得区分(年収の目安) | 1か月の自己負担上限額 |
|---|---|
| 約1,160万円〜 | 252,600円+(医療費−842,000円)×1% |
| 約770万〜約1,160万円 | 167,400円+(医療費−558,000円)×1% |
| 約370万〜約770万円 | 80,100円+(医療費−267,000円)×1% |
| 〜約370万円 | 57,600円 |
| 住民税非課税 | 35,400円 |
制度は見直しの議論が続いているため、最新の上限額は厚生労働省や加入している健康保険のサイトで確認してください。
計算例で考えてみる
年収が約370万〜約770万円の区分の人が、1か月に100万円の医療費がかかった場合を考えてみます。窓口で3割の30万円を払ったとしても、上限額は80,100円+(100万円−267,000円)×1%=87,430円です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 医療費の総額 | 100万円 |
| 窓口で払う3割負担 | 30万円 |
| 自己負担の上限額 | 87,430円 |
| 払い戻される金額 | 212,570円 |
さらに、直近12か月で3回以上上限に達した場合は、4回目から上限額がさらに下がる「多数回該当」という仕組みもあります。
対象にならない費用もある
高額療養費制度の対象は、健康保険が使える医療費だけです。入院中の食事代や差額ベッド代、先進医療の技術料などは対象外で、全額自己負担になります。
息子の入院では、付き添い中の私の食事代や、個室を希望したときの差額ベッド代が思ったよりかかりました。制度で医療費の負担は抑えられても、こうした費用は別に準備しておく必要があると実感しました。
事前に手続きすると窓口の支払いも抑えられる
高額療養費はあとから払い戻される仕組みですが、事前に「限度額適用認定証」を用意したり、マイナ保険証を使ったりすると、窓口での支払いを最初から上限額までに抑えられます。いったん大きな金額を立て替えずにすむのは、家計にとって大きな安心でした。
制度を知って医療保険を見直した話
制度を知ってから、私は加入していた医療保険の入院日額を見直しました。以前は「入院したら大変」という不安から手厚い保障にしていましたが、公的な制度で医療費の大部分がカバーされるとわかったからです。
見直しで浮いた保険料は、生活防衛資金とつみたてNISAに回しています。もちろん、差額ベッド代や収入が減るリスクへの備えは必要なので、保障をゼロにしたわけではありません。
公的制度で足りない部分を考えてみた
高額療養費制度を知ったあと、我が家では「公的制度でカバーされない部分」を書き出してみました。
| 費用・リスク | 公的制度でカバーされるか | 我が家の備え方 |
|---|---|---|
| 保険診療の医療費 | 高額療養費制度で上限あり | 生活防衛資金で対応 |
| 差額ベッド代・食事代 | 対象外 | 医療保険の入院日額で一部を補う |
| 入院中の収入の減少 | 会社員は傷病手当金がある | 有給休暇と預金で対応 |
| 先進医療の技術料 | 対象外 | 医療保険の先進医療特約 |
書き出してみると、医療保険で備えたい部分がはっきりして、必要以上に手厚い保障はいらないと納得できました。
よくある疑問
Q. 家族の医療費は合算できる?
A. 同じ健康保険に加入している家族の自己負担は、条件を満たせば合算できる「世帯合算」の仕組みがあります。
Q. 月をまたいだ入院はどうなる?
A. 高額療養費は月ごとに計算するため、月をまたぐとそれぞれの月で上限額を判定します。
Q. 会社の健康保険で上乗せがあることもある?
A. 健康保険組合によっては「付加給付」として、さらに自己負担を抑える独自の制度を設けていることがあります。
まとめ
高額療養費制度は、1か月の医療費の自己負担に上限を設けてくれる公的な制度です。食事代や差額ベッド代など対象外の費用もありますが、医療費そのものの負担はかなり抑えられます。
私はこの制度を知ってから、民間の医療保険は「公的制度でカバーされない部分」を補うものだと考えるようになりました。保険を見直す前に、まず公的な保障を確認してみてください。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買や投資判断を推奨するものではありません。投資は必ずご自身の判断と責任において行ってください。